生涯未婚率の指標とされる50歳時の未婚割合が、年々上昇している。2020年時点での未婚割合は男性が28.3%、女性が17.8%と、推計値よりも高い数値で推移している(厚生労働省の調査より)。
お金に関する情報を発信しているメディア「MoneyGeek」を運営するモデル百貨(長崎県佐世保市)は、独身男女のお金事情に関する調査を実施した。
金銭面での余裕について、「余裕がある」(多少と十分の合計)は18.0%と、2割に満たなかった。「全く余裕がない」(30.5%)と「あまり余裕はない」(26.4%)を合わせた56.9%の人が「お金の余裕がない」と回答した。
年代・男女別に見たところ、最もお金に余裕がないのは「30代女性」で、「全く余裕がない」(34.6%)と「あまり余裕はない」(30.2%)を合計すると64.8%に上った。現在、独身の男女が自由に使えるお金は、毎月どのくらいなのか。
生活費やローンの返済など必須の支払いを除いた「月に自由に使える金額」の全体の平均金額は「3万9812円」だった。
年代・男女別でも調査した。可処分所得の平均金額が最も少なかったのは、30代女性の「3万2463円」で、最も多かったのは50代女性の「4万4217円」だった。
また「生活費以外にはほとんど残らない」と回答した人が最も多かったのは20代男性で、30.7%に上った。
現時点での老後の備えについては、全体の35.6%が「特にしていない」と回答。特に男性は20代(37.1%)を除き、全年代で4割以上が未対応という結果に。女性は全年代で4割未満だったことから、男女での意識の差が明らかになった。
現在の生活に対する満足度も調査した。男性は43.6%(とても満足している:10.8%、まあまあ満足している:32.8%)、女性は56.7%(とても満足している:16.1%、まあまあ満足している:40.6%)が「満足している」と回答した。
回答者からは「結婚に対してメリットを感じられないので、現状維持でいい」(20代女性)、「知り合いで価値観の合わない夫婦を見ていると窮屈さを感じるので、一人で気楽なのがいい」(30代男性)、「結婚や子育てにお金を使わないので、自分の老後資金を貯められる」(40代女性)など、全体的にポジティブな声が目立った。
しかしその一方で「親に孫を抱かせてあげられなかったことは申し訳ないと思う」(40代女性)や「病気になると保証人が必要になり面倒」(50代女性)、「どこかさみしい思いがあるのも事実」(50代男性)という、一人ならではの不安要素も挙がった。
調査は全国25〜59歳の独身男女1000人を対象にインターネットで実施した。調査期間は23年12月22〜25日。
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