WinCが誕生したきっかけは、新卒採用の選考が書面を元に進んでいくことへの違和感からだったという。
「企業経営において人材を一番の財産と定義するのであれば、採用の入り口で、まずは社長が理念やビジョンを語ることが大切だと考えた。共感が生まれたら入社後のミスマッチも減らすことができる」(高崎氏)
WinCの特徴は、社長が自ら学生に向けて魅力を発信することが挙げられるが、当初はサービス内容に共感する企業は少なかった。その理由として「採用の仕事はすべて人事担当に任せることが当たり前だったから」と高崎氏は振り返る。
地道な営業活動を重ねることで徐々に賛同する企業を増やしたほか、サービスを提供するプレシャスパートナーズも13年から新卒採用に力を入れるようになった。高崎氏が学生に魅力を発信し続けた結果、理念に共感して入社するメンバーが増え、社長採用に手応えをつかんだ。
自社の成功体験に加え、19年に社長と学生が直接出会うWinCAuditionを開催し、社長採用の重要性に関する発信を強めたことで潮目が変わった。
参加した企業と学生からの口コミのほか、人材サービスを運営する他の企業も採用において「理念に共感すること」の重要性を説くようになった。こうした時代背景も追い風となり、「自社の魅力を最も発信できるのが社長である」という考えが浸透していったようだ。
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