さらに、重機に乗ったり、左官の仕事を体験したりする現場開放イベントを開催すると大好評。1月下旬のイベントでは、子供たちがキリン柄のショベルカーに乗り「かっこいい」「思ったより高い」と歓声を上げた。
建設現場を交流の場にして地域コミュニティーを生みだせればと考え、現在進めているのがカフェ開設計画だ。同社はパン店も経営しており、ノウハウを生かせると考えた。建設現場の一角にプレハブ小屋を設けて安全を確保し、スタッフは地域で雇用する。
イベントで小塚さんが気にかけてきたのは、1人で来る子供たちだ。保護者が仕事で家におらず、一緒に遊ぶ友人もいない。昨夏には「明日も来ていい?」と聞かれたが、イベントは1日限りで心苦しい思いをした。
自身もいじめで不登校を経験した小塚さんは「誰かと話したいときに立ち寄る場所になれば。自分を知ってくれている大人が身近にいるのは力になる」と語る。
「ZOO PROJECT」には、子供たちに興味を持ってもらい将来的な建設業の人材確保につなげたいとの狙いもある。
国土交通省によると、建設業の就業者(令和4年)は、55歳以上が約36%(全産業約32%)、29歳以下が約12%(同約16%)と高齢化が進行。就業者数もピーク時から約3割減少するなど担い手不足が続く。
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