建設現場を地域交流の場に ショベルカーへの搭乗体験、社屋に駄菓子屋(3/3 ページ)

» 2024年03月05日 12時41分 公開
[産経新聞]
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 各企業は建設の仕事を身近に感じてもらおうと工夫を凝らす。

 「会社に親しみをもって、いつか入社してくれたらうれしい」と井上組(徳島県つるぎ町)は10年前から社屋1階に「駄菓子屋コーナー」を設置する。山間部での地域貢献という意図もあり学校帰りの子供が訪れるが、原価での販売で利益はないという。

 オーテック(愛知県豊橋市)は、現場を囲う「仮囲い」に地元の子供たちに絵を描いてもらっている。令和2年の小学校の改修工事の際には、仮囲いを掲示板のように使って児童と工事担当者でメッセージのやりとりをしたり、工事の様子を写真で伝えたりした。

 荒木組(岡山市北区)は、3年に絵本「どぼくのおしごと」を製作。平成30年の西日本豪雨で被災した岡山県倉敷市での復旧工事の様子などを描き、県内の保育園などに寄贈した。

 「建設の仕事が絵本で取り上げられることは少ない」と担当者。「子供たちの目に触れる機会を増やして興味を持ってもらい、将来的に業界全体の振興につながれば」と話す。(藤井沙織)

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