ほとんど「海鮮丼」の次は、ほとんど「チキン」 代替食を推進するファミマの狙い(1/2 ページ)

» 2024年03月09日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 ファミリーマートは2月20日、代替肉を使用した商品を2種発売した。3月19日にも、同様の商品を発売する予定で、それぞれ東京都内と神奈川県にある一部のファミマ約2800店舗で取り扱う。

どんな商品なのか

 2月20日に発売したのは「ザ・ベジタリアン・ブッチャー監修 ソイチキンオーバーライス」(598円)と、「ザ・ベジタリアン・ブッチャー監修 ソイチキンと豆乳クリーム」(550円)だ。

大豆ミートを使ったソイチキンオーバーライス(598円、出所:プレスリリース、以下同)
大豆ミートを使ったソイチキンと豆乳クリーム(550円)

 3月19日には、「ザ・ベジタリアン・ブッチャー監修 タコライス」(638円)を発売する。

大豆ミートを使ったタコライス(638円)

 これらの商品には、オランダ生まれの代替肉ブランド「ザ・ベジタリアン・ブッチャー」が手掛けるソイチキンが使用されている。ソイチキンの原料は大豆ミートで、本物の肉のような味わいを実現したという。ベジタリアンブッチャーの大豆ミートは、小麦タンパク質、大豆タンパク質、海藻などを含んでいるのが特徴だ。

 なぜ、ファミマはこのような本物の肉そっくりの商品を開発したのか。牛、豚、鶏などを育てる畜産業は、水や土地といった大量の資源を必要とする。そのため、肉を生産する過程で温室効果ガスを排出するなど、環境負荷が高いと指摘されている。こうした課題を解決するために、代替食に取り組んでいる。

 ファミマの広報担当者によると、同社は2023年1月にも主原料が植物由来の唐揚げである「謎唐」を使った商品を発売している。謎唐は、将来の食糧不足を見据えた代替食品という位置づけで、同社は「SDGsの観点から持続可能な食料供給につながる取り組みの一環として取り入れた」としている。

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