日本の企業は「TikTok」禁止法案可決でどう動く? 専門家の声(1/2 ページ)

» 2024年03月14日 17時29分 公開
[ZAKZAK]
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 米下院本会議は13日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」について、運営側が米国での事業を売却しなければ、全米でのアプリ配信を禁じる法案を可決した。今後、上院で審議される。中国政府の情報収集や世論操作に利用される可能性など安全保障上の脅威だとの懸念が強まったとして超党派の支持が集まった。米国の動向によっては日本の自治体や企業の対応も問われそうだ。

 同法案は運営企業の親会社、北京字節跳動科技(バイトダンス)に対して165日以内にティックトックの米国事業を非中国企業に売却するよう求め、従わなければ、米国でのアプリ配信を禁じるとした。採決結果は反対65に対し、賛成は352に上った。

 同法案は超党派の議員団が提出し「バイトダンスは中国共産党の管理下にある」と指摘。米市民のデータが中国政府に流れる危険性があると、脅威を強調した。米メディアによると、米国での利用者は若者を中心に約1億7000万人と言われる。

 中国外務省の汪文斌副報道局長は13日の記者会見で「覇権主義的な行動で企業の正常な経営活動を混乱させている」と反発した。ティックトック側は米ユーザーのデータを中国政府へ渡したことも、今後渡すこともないと繰り返し否定している。

 バイデン大統領は法案が議会を通過すれば署名する考えだ。一方でドナルド・トランプ前大統領は、ティックトックを禁止すれば、フェイスブックなど他のSNSが利益を得るだけだとして同法案に反対している。

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