SNSでバズった「なまけものカフェ」の経営戦略 メニューは冷凍食品だけなのに、なぜ?(3/3 ページ)

» 2024年03月18日 01時00分 公開
[産経新聞]
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人件費を極限まで削減

 「店長はナマケモノで料理をなかなか作らない」「スタッフのペンギンが作った冷凍庫で、店長の料理を冷やしておく」…。店内は絵本の中のようなストーリーを演出。古民家を活用しているだけに、居間でくつろいでいるような雰囲気に包まれる。

photo 貸し切りにすると親子などでのパーティーも開催できる=大阪市都島区 (ISOYU提供)

 また、店内で子供たちが遊べるよう、おもちゃや絵本などが多数並ぶだけでなく、授乳室やおむつ替えコーナーも完備し、保護者のニーズも考慮している。

 一方で店側のメリットもある。冷凍食品をレンジで温めるだけなので、スタッフは包丁も火も使わずに済み、完全予約制にしたため常駐する必要もない。「人件費は極限まで削減できる」(磯遊社長)という。

 通常営業は大人(中学生以上)600円、小学生以上300円、3歳以上200円(1時間あたり、フリードリンク制)の入場料が必要。週末にはレンタルスペース(1階部分1時間2千円、飲食代別途)としての利用も増えている。

 開店以降、順調に利用者が増えているといい、磯遊社長は「古民家を活用した新たなビジネスモデルが見えてきた。今後はフランチャイズ展開なども考え、店舗を増やしていきたい」と話している。(格清政典)

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