甲子園球場100年前のビールが復刻 当時、商品が生まれたきっかけは?(2/3 ページ)

» 2024年04月13日 12時12分 公開
[産経新聞]
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電鉄初代社長の縁

 両社間で企画が持ち上がったのは、球場を運営する阪神電鉄の初代社長の外山(とやま)脩造氏(1842〜1916年)が、アサヒビールの創業メンバーの一人だったことが縁だったという。

 外山氏は天保13年に越後国(現・新潟県)で長岡藩士の息子として生まれた。司馬遼太郎の時代小説「峠」を映像化し、2年前に公開された映画「峠 最後のサムライ」で描かれた越後長岡藩家老で、幕末の風雲児と呼ばれた河井継之助(つぎのすけ)の薫陶を受けている。

 戦後は大蔵省(現・財務省)に勤め、日本銀行初代大阪支店長に就任。現在の阪神電鉄の初代社長となり、アサヒビール創設に尽力するなど関西経済界の立役者となった。西村部長は「甲子園球場とは切っても切れない縁だと思っている。球場限定で商品を発売するのは、甲子園球場がおそらく最初で最後だと思っている」と話す。

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