60代シニア層の就労継続希望年齢は、「70歳を超えても働きたい」と答えた人が35.5%と3年連続で増加した。また最も多かったのは、70代では「75歳まで働きたい」(46.5%)で、「80歳を超えても働きたい」と答えた人は16.5%と、約6人に1人の割合だった。
80歳を超えても働きたいと答えた人のアルバイトの目的では、「家族の生活費のため」が26.7%と最も高い結果となった。次いで「自分の生活費のため」が21.1%、「健康維持のため」が17.2%だった。60代、70代ともに就労継続希望年齢は年々上昇していて、健康寿命の延伸や経済的なゆとりのなさが影響しているようだ。
仕事探しをする際、年齢による壁を感じたと答えたシニア層は41.9%と半分近く。理由で最も多かったのは「応募できる求人の件数が減ったから」(51.6%)だった。次いで「意欲ではなく、年齢を重視していると感じたから」が38.1%、「保有スキルではなく、年齢を重視していると感じたから」が27.4%だった。
従業員に対する70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となってはいるものの、就労希望はあっても年齢の壁により実際の就労機会が減少していて、希望と実態にはギャップがある現状がうかがえた。
調査担当者は「労働力人口の減少が進み、ジョブ型雇用など働き方も変わる中で、政府や企業において定年の仕組みや賃金体系などシニア層の雇用環境について見直す必要性が高まっていると考えられる」とコメントしている。
今回の調査は、現在アルバイト就業中もしくはアルバイト就業を希望する40〜70代を対象に実施した。期間は2月15〜19日、有効回答数はアルバイト就業者4838人、現在無職で希望する雇用形態がアルバイト・パート1628人。
「65歳定年」義務化まであと1年……企業がとるべき対策とは?
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