インバウンド需要が盛り上がる中、外国人の定番土産となっている日本の菓子。そうした中、SNSを中心に“知育菓子(DIY Candy For Kids)”と呼ばれるジャンルが海外でたびたび話題になっていることをご存じだろうか。
工作や化学の実験感覚で遊びながら作れる知育菓子というジャンルは、「ねるねるねるね」「ポッピンクッキン たのしいおすしやさん」などで知られるクラシエ(東京都港区)の商標でもある。その独自性や完成品の精巧さが海外で注目され、訪日旅行中の土産としてはもちろん、海外現地でも売り上げが伸長しているという。
クラシエの海外事業部長・東田守氏に、同社の知育菓子が海外でも人気を博している理由、そして、グローバル展開に当たって生まれた新たな課題を聞いた。
クラシエのフーズカンパニー(食品事業部門)では、化学の実験感覚で手作りする知育菓子を生み出してきた。1986年に誕生した「ねるねるねるね」は同社のロングセラー商品で、昨今は理科や科学への興味を刺激する授業教材としても展開している。
東田氏によると、最初に外国人の間で話題になったのは今から15年ほど前。YouTubeなどSNSが普及するに伴い、“SNS映え”する化学変化の様子が、海外の日本文化ファンの間で自然発生的に盛り上がった。同時期から海外輸出のニーズも高まっていったという。
「2010年頃から現在まで、ねるねるねるね以外も含めて知育菓子の需要は海外から強く感じています。公式サイト上でねるねるねるねの作り方説明動画を公開しているのですが、“バズ”を意識していなかったのに海外のファンに発見され、SNSで大きく拡散する事態にもなりました」
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