約9割の管理職が「メンバーの業務状況や進捗状況を把握することは重要」としているにもかかわらず、実際は約4割が「業務把握を十分にできていない」ことが、業務管理ツール「TONOME」を提供するTONOME(東京都港区)の調査から明らかになった。
メンバーの業務状況や進捗状況を把握することが重要だと考える理由については「納期順守や目標達成のために、必要とされる具体的な指示、アドバイスをするため」(51.0%)、「メンバーの育成のために、タスクの優先順位や進め方をアドバイスするため 」(46.4%)、「メンバーの適正な働き方を守るために、業務量が適正か把握するため」(41.0%)などが挙げられた。
だが実際のところ「業務把握が十分にできていない」管理職は約4割に上る。どのような要因があるのか?
現在、メンバーの業務状況や進捗状況を満足に把握できているかと質問したところ、「満足に把握できている」は9.7%、「やや満足に把握できている」は50.7%だった。約4割は「あまり満足に把握できていない」(35.0%)、「満足に把握できていない」(4.7%)と感じていることが分かった。
理由として最も多かったのは、「メンバーからの主観的な報告により、客観的な把握が難しいため」(36.1%)だった。以降「管理職自身のプレイヤー業務が忙しくて把握する時間がないため」(26.9%)、「メンバーの業務を把握するツールがなく、把握に時間がかかるため」(26.1%)と続いた。
なぜ、メンバーの業務把握に時間がかかるのか? 「メンバーの進捗状況を細かく把握し、次のアクションを指示しているため」(42.2%)が最も多く挙げられた。2位は「メンバーの育成のために細かくヒアリングする必要があるため」(30.4%)、3位は「メンバーの業務を把握するツールがなく、都度ヒアリングする必要があるため」(28.7%)と、状況のヒアリングに時間を割いていることが分かった。
そこで、メンバーの業務状況や進捗状況の把握が心理的もしくは時間的負担になっているかと尋ねたところ、約6割が「とてもそう思う」(18.3%)、「ややそう思う」(41.3%)と回答した。
またプレイング業務を除いた管理職としての業務を100%としたときの「メンバーの業務状況や進捗状況の把握」にかけている時間は「全体の約3割」という結果となった。
一方で、業務全体を100%としたときの「プレイング業務」にかけている割合を見ると、「1割未満」と回答した人は10.3%で、約9割の管理職がプレイング業務に1割以上の時間をかけていることが分かった。中には「業務の8割以上」(15.0%)と回答した管理職もおり、管理職業務に割ける時間が限られている状況が読み取れる。
調査は企業で働く管理職 (部長、次長、課長)300人と、メンバー (係長、主任、一般)200人の、計500人を対象にインターネットで実施した。期間は6月14〜15日。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング