冒頭に書いた通り、同パークは8月10〜18日の期間で時給2500円のプラチナバイトを募集した。勤務時間は午前9時〜午後6時のうち、6時間程度。7日間以上の勤務が条件だ。キッチンカーでの販売やビールの売り子などで募集をかけ、採用者は呼び込みや接客、調理や販売などの業務を担当したという。
プラチナバイトの募集は初めてであり、メディアでもその時給の高さが話題となった。10人の募集に対して約100人が応募した。パーク関係者によると、10倍の倍率を通り抜けた採用者は「自らお客さまへ笑顔で声かけをし、商品を積極的にPRする」(同パーク担当者)など業務の質が高く、全体的に1.2〜1.5倍の売り上げ増に貢献したという。
やはり10倍の倍率ともなれば、売り上げ増に貢献できるほどハイスペックな人材を確保できるのだろう。千葉県の某テーマパークで業務経験があるかなど、採用者の詳細は聞けなかったものの、営業経験者や接客・販売員経験者に限らず、さまざまなキャリアを持つ人材から応募があったという。
プラチナバイトの募集に際して、一部報道では人手不足が挙げられていた。しかし、同パークによると、募集の主目的は意外にも人手不足ではないという。
「その年や季節によって採用市況などの変化はあるものの、通常アルバイト職については、例年必要人員の確保はできていました。そのため、今回のプラチナバイトでは、社会人として働いている方など、休みを活用したWワーク需要などが旺盛になる中で、園内や付帯事業をこれまで以上に盛り上げてもらえるような特別な人材の確保を目的としました」(パーク関係者)
採用のきっかけとして優秀な人材の確保が念頭にあったといい、彼・彼女らと継続的なコネクションを持つ狙いもあったようだ。ちなみに那須ハイランドパークが現在募集している通常アルバイトは、時給1200円。プラチナバイトはその倍以上の時給であり、いかに特別な待遇か分かる。
メリットが大きかったのか、那須ハイランドパークは9月24日に第2弾となるプラチナバイトの募集を発表した(募集期間は通年)。土日祝日を対象としたアルバイトで、時給も2500円だ。
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