大手飲料メーカーのダイドードリンコ(大阪市)が、生理用品やストッキングを購入できる自動販売機を展開している。「女性ヘルスケア応援自販機」と名付け、2023年10月から展開をスタート。これまでにオフィスや病院、宿泊施設などに約70台設置しており、2025年1月までに販売目標の100台を達成する見込みだという。
女性活躍が進む一方、同社は女性のヘルスケアにまつわる悩みはあまり認知されていないのではないかという課題意識を持っていた。事業の主力チャネルである自販機を通じて理解を広げるため、女性ヘルスケア応援自販機を考案した。
自販機で扱う商品は、顧客ニーズに合わせてカスタマイズでき、生理用ナプキンとベビー用紙おむつを販売する事例などがあるという。
自販機の商品は飲料品と同様、同社側が補充・管理するため、設置する企業などが在庫管理する手間を省ける。非対面で24時間、必要な数を購入できるのも顧客にとってメリットだ。女性が働きやすい職場づくりに企業として積極的に取り組んでいる、といった対外的なアピールポイントにもなる。
公共交通機関や学校などでも導入が進む。大阪メトロがなんば駅に2台設置しているほか、「生理用品を販売してほしい」という女子学生の要望を受けて大学が導入している事例もある。
担当者は「男性社員が多い職場などでは特に、女性が抱くヘルスケアの悩みが十分理解されていないこともある。自販機が設置されることで理解が広がり、女性も気を遣わなくていい環境になればうれしい」と話した。
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