新型店舗における目玉商品の一つがLチキで、価格は56バーツとした(オープン時のレートで約238円)。タイローソンの一般的なフライドフーズの2倍近い価格なのに、計画の7倍売れているという。好調な理由として品川氏は「日本を訪れた際にLチキを食べた経験があるお客さまも多く、『日本と同じものを食べられる』という点が支持されているようだ」と分析する。値段は高いが、それだけの価値があるものとして購入されているようだ。
店内調理したおにぎりや弁当も好調だという。タイでは屋台文化が浸透しており、出来たての商品を求める層に受け入れられている。
タイローソンの初めての取り組みとしては、セルフレジや商品告知を行うデジタルサイネージの導入も挙げられる。
品川氏によるとタイのコンビニでは、セルフレジは日本ほど普及していないという。今回、店内業務効率化のために導入したところ、想定した以上に利用されている。新型店舗がオフィス街にあることから、仕事で忙しい利用客が積極的に利用しているようだ。
デジタルサイネージは、店内販促物の付け替え業務を削減する狙いがある。現地では20〜40代の女性がローソンをよく利用しているというデータもあるため、サイネージでは女性客を意識してデザートなどを訴求している。
このように、タイローソンの新型店舗は好調な滑り出しを見せている。品川氏は今後の展望について「SNSではローソンをもっと出店してほしいという声も見受けられる。コンビニ市場はまだまだ開拓の余地がある」と意気込む。圧倒的な店舗数を誇る競合他社がいる中で、タイローソンが打ち出した差別化戦略は今後も支持を得られるか。
海外メディアは日本の「コンビニ」をベタ褒めしているが、外国での普及が難しいワケ
なぜセブンは海外のコンビニを買うのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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