「盛者必衰(じょうしゃひっすい)の理(ことわり)をあらわす」とは、まさしくこのことだ。
コロナ禍で日本全国に急増した「餃子無人販売店」の閉店ラッシュが続いている。
それを象徴するのが、このカテゴリーを代表する「餃子の雪松」だ。2019年7月に無人店舗で冷凍餃子の販売をスタート。群馬県みなかみ町にある老舗中華食堂「雪松」の人気の味を再現した餃子は、「冷凍とは思えないおいしさ」との評判だった。
その結果、コロナ禍真っ只中の2022年には、全国400カ所以上への出店を実現。また、「2023年内に1000カ所を目指す」という経営陣の声も注目を集めた。
『マネー現代』が2024年6月に公式Webサイトで店舗数を数えたところによると、374店舗だったという。ところが11月17日時点で、同じく公式Webサイトでカウントしたら219店舗。2年前から半分ほどの規模にまで縮小してしまったのである。
実際、ネットやSNSではさまざまな地域で「近所の雪松がなくなってしまった」など閉店を惜しむ声が多く寄せられている。
さて、このような話を聞くと、「高級食パンと同じで最初は珍しいから飛びつくけれど結局、たくさん似たような店ができて飽きられちゃうんだよなあ」という感想を抱く人も多いだろう。
確かにそのような面もあるだろうが、個人的にはここまで苦戦を強いられているのは、「ライバル」に足を引っ張られていることも大きいと思っている。つまり、「無人餃子」ブームで客を奪われていた「スーパーで売っている冷凍餃子」が復権してきたのだ。
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