リクルートの長野氏は、オーバーツーリズム観光地を4つの型に分類できると話す。
「オーバーツーリズムは『都市型』『リゾート型』『自然型』『アイランド型』に分類できます。都市型は京都や鎌倉などの都市部、リゾート型の代表地には軽井沢などがあります。自然型は富士山や屋久島、アイランド型は西表島が該当し、美瑛町はアイランド型に近いと考えられます」(長野氏)
美瑛町が該当するアイランド型オーバーツーリズムの定義は「リゾート型に類するが、離島や山間の集落など、周辺都市からアクセス手段が限定される地域」。オーバーツーリズムにより、自然環境や住民の生活への悪影響が起き得るという。
長野氏は続けて、住民のオーバーツーリズムに対する意見は「不安」「不快」「不利益」の3つに分類できると話す。
不安は「安価なホテルや小売店がなくなってしまう」など、従来の良さやアイデンティティーが損なわれることへの懸念だ。不快は「路上でお酒を飲む人がいる」「大声で話す人がいる」といったモラルに対する嫌悪感が該当する。不利益は「混雑でバスに乗れない」「食べ歩きしながら店に入ってきて、展示品が汚れる」といった具体的な実害に対する意見である。このうち、美瑛町では不快と不利益に関する意見が目立つと角和町長は話す。
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