会社を辞めさせないために、新人を「チヤホヤ」するのは正しいのかオトナ相手の教え方(2/3 ページ)

» 2024年12月29日 09時00分 公開
[関根雅泰ITmedia]
改訂新版 オトナ相手の教え方』(関根雅泰/クロスメディア・パブリッシング)

 そのために必要なのは、仕事を与えることです。

 「適度な自信」は、仕事をやり遂げたという経験からしか生まれてきません。そのような達成感を得させるためにも、新人を手持ち無沙汰にせず、「仕事マップ」を通じて仕事経験を積む機会を作ってあげてください。

 しかし、そうは言っても、新人の知識・技術レベルでは、与えられる仕事が少ないというのが難しい点でもあります。そこで有効なのが「雑用」です。

 職場内の片付け、資料の整理、先輩の手伝い、朝一番に出社して鍵を開けておくなど、誰でもできる簡単な仕事を依頼します。ここでポイントなのが、「簡単な」仕事という点です。例えどんな雑用だったとしても、頼まれた仕事を成し遂げたという経験が蓄積されるということが大切だからです。中途採用の方にお願いするのは難しいかもしれませんが、学校を卒業したばかりの新人にはお願いしやすいでしょう。

【お願いできそうな雑用リスト】

  • 書類の整理
  • ゴミ捨て
  • オフィスの掃除
  • 来客対応
  • 電話対応
  • 植物の水やり
  • 備品の補充
  • 発送物の手配
  • 飲み会の手配

 ただ、最近の職場では派遣社員や契約社員がこういった雑務的な仕事をしていることも多いので、新人に与える雑用を探すのも難しいといったこともあるかもしれません。でも、雑用でもやることがあれば、新人の経験も増えますし、雑用を通じて学べることや、先輩たちとの接点が増えるメリットもあるので、積極的に取り組んでもらいましょう。

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