のりちゃん: ぼくの友達が、月2回会社を当日欠勤してクビって言われたらしいんですよ。
タケシ弁護士: そうなんや。まあ、当日欠勤って周りにも迷惑かかるしなあ。
のりちゃん: 当日欠勤を繰り返したらクビになっちゃっても仕方ないんですか?
タケシ弁護士: それはさすがにやりすぎやな〜。クビにするときは段階を踏まなあかんねん。
大前提として、当日欠勤をして会社に迷惑をかけるのは、もちろんよくない。
だからと言って、会社側が月2回の当日欠勤だけで解雇するのもやりすぎ。労働契約法16条には「客観的に見て合理的な理由がない、常識的に考えてやりすぎと思われるような解雇は無効」といった定めがある。月2回の当日欠勤だけで解雇にするのは、この法律に違反する不当解雇になるやろね。
そもそも、会社が従業員を懲戒解雇するのってすごく強力な制裁で、いわば最終手段みたいなもんやねん。もし、当日欠勤を繰り返している従業員がいたとしても、いきなり最終手段を取るのではなく、段階を踏んでペナルティを与える必要がある。
段階の踏み方は、こんな感じ。
(1)従業員と話し合いの場を設け、当日欠勤をしないように注意する
(2)それでも当日欠勤が続くなら、次は正式な文書で注意する
(3)改善が見られないなら、減給や出勤停止といった処分をする
段階を踏んでも、なお従業員が当日欠勤をやめず、今後も改善が見込めないようなら、ようやく最終手段として解雇することを検討できる。
これを踏まえると、のりちゃんの友達が「月2回当日欠勤したらクビ」と言われたのは違法の可能性が高いやろな。一度会社と話し合った方がええと思う。
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