この記事は、関根雅泰氏の著書『改訂新版 オトナ相手の教え方』(クロスメディア・パブリッシング)に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。
新しく職場に入ってきた人は、不安を抱えています。「自分はここでやっていけるのか?」「職場の人たちはどんな感じか?」「自分の力が通用するのか?」など、新しい会社に自分がどれだけ適応できるのか想像できず、縮こまってしまいます。
しかし、そういう不安を持っているということを、すでに職場になじんでしまった私たちは忘れがちです。早く戦力になってほしい、1日でも早く活躍できるようになってほしいと焦る気持ちが強くなってしまい、仕事の出来不出来にばかり目がいってしまいます。その気持ちは理解できますが、まずは相手も不安を持っているということを理解してあげるようにしましょう。
仮に新人が不安を抱えているとするならば、タイミングを見て新人の話を聞いてあげる機会を作ってみてはどうでしょう。相手の意見に耳を傾けることは、相手を尊重していることになるので、新人に安心感を与えることができます。ただ、注意してほしい点が1つあります。それは、抽象的な質問をしないということです。
大人相手に「何か不安なことありますか?」と聞いても「いえ、大丈夫です」と言われるので、
など、具体的な質問をして相手の気持ちや考えていることを聞き出してみてください。向こうからはなかなか言いづらいことも、こちらから聞いてあげると話しやすくなります。
さらに、このような不安を抱えている新人が職場に適応するためには、「適度な自信」が必要になります。「適度な」とわざわざつけているのは、「過剰な」自信を持ってほしくないためです。
職場によっては、せっかく採用できた新人を辞めさせたくないために、新人に過剰に気を遣っているケースも見られます。新人にダメ出しをせず、「いいよ、いいよ」とチヤホヤしてしまい、新人が「自分は仕事ができている」と勘違いをしてしまっていることもあります。特に、学歴が高い新人にその傾向は見られるかもしれません。このような「過剰な」自信ではなく、「適度な」自信を持てるよう、私たち教える側が手助けする必要があります。
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