カスハラ防止には何が必要? コンタクトセンター担当者に調査

» 2024年12月29日 08時00分 公開
[ITmedia]

 コンタクトセンターに勤める人は、カスタマーハラスメントの防止に何が必要と考えているのか。コンタクトセンターの構築・運営を行うTMJ(東京都新宿区)が調査した。

photo (提供:ゲッティイメージズ)

カスハラ防止に必要な措置とは

 業務中に受けたカスハラ被害として最も多かったのは「暴言・怒声」(83%)。以降は「長時間拘束」(72%)、3位は「クレームの過剰な繰り返し」(69%)だった。こうしたカスハラ被害を経験した人の90%が「ストレスを感じた」と回答しており、カスハラが従業員に与える影響は小さくないことが分かった。

photo 「暴言・怒声」を受けた経験がある人は8割を超える(画像はプレスリリースより、以下同)

 カスハラが発生したきっかけの1位は「お客さまからの無理な要求」(68%)、次に多かったのは「従業員の接客態度・言葉遣い」「お客さまの勘違い」(共に49%)だった。

photo 顧客の無理な欲求がきっかけになることが多い

 対応策として最も実施していることは「話を聞き続けた」(63%)、2位が「毅然と対応」(55%)、3位が「謝り続けた」(47%)という結果に。トラブルを鎮静化させる手段が目立ち、根本的な解決には至っていない様子がうかがえる。

photo 現在取っている対応は、トラブルを鎮静化させる手段が目立つ

 カスハラを防止するために必要な措置として、最も多く挙がったのは「法律・条例による防止」で68%。2位は「消費者への啓蒙活動」(58%)、3位は「企業・コールセンターのマニュアルの整備」(52%)だった。企業や組織としての対応やルールの整備を半数以上が求めている。法律や条例の整備により社会全体でハラスメントを抑止する効果への期待も大きい。

photo どのような措置が必要と考えるのか

 調査は日本コンタクトセンター協会が、コンタクトセンター業務を担当する会社員313人を対象に7月31日〜8月30日に実施した。

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