りそなホールディングスは12月30日、AIを活用した地域金融機関向け銀行業務支援ツール「Data Ignition」の提供を始めた。りそな銀行と、ビッグデータ活用サービスなどを手掛けるブレインパッドと3社共同で開発。必要なデータをAIに読み込ませるだけで、住宅ローンや積立投資信託といった金融商品に対する顧客のニーズをスコア化して予測するという。
Data Ignitionでは、りそなグループの実務で活用効果があったAIをソフトウェアに搭載した。活用する地域金融機関は、ニーズの高い顧客への優先的なアプローチなどにより、業務効率化を実現できるとしている。
第1弾としてData Ignitionを静岡銀行に提供する。静岡銀行は、デジタル技術やデータの利活用を通じて、グループ一体での高付加価値営業の実践、経営・営業管理の高度化、迅速化に取り組んでいる。2023年11月からブレインパッドとりそなグループの共同支援を受けて、NISA(少額投資非課税制度)口座開設ニーズの予測や各種サービスの利用状況の可視化など、試験的にデータ利活用に取り組んできた(関連記事を参照)。
りそなホールディングスとブレインパッドは、2022年2月に資本業務提携契約を締結。データを起点とした新たなサービスの開発や地域金融機関などへのデータ活用サービスの提供に取り組んでいる。その他りそなグループは、りそなホールディングス、NTTデータ、日本アイ・ビー・エムによる合弁会社FinBASEを通じて、さまざまな金融デジタルプラットフォームを提供している。りそなは「今後も地域金融機関などへさまざまな機能・サービスの展開を加速していく」とコメントした。
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