遠近両用レンズを「0円」にしたことで、どのくらい売れたのでしょうか。2024年11月の販売数は前年比2.4倍で、過去最高の数字を記録したそうです。ただ、もう1つ注目すべき数字があります。年代別に見ると、40代が同3.4倍も増えていたのです。
40代といえば「手元が見えづらくなってきた」といった人がじわじわ増えてくる年代だと思いますが、この伸びについてどのように見ているのでしょうか。
「老眼は症状が進行するので、2年に1度ほどのペースで買い替える人が多いんですよね。リピーターになる割合も高いので、長くお付き合いができるファンをたくさんつくれたかなと受け止めています」
こう語るのは、オンデーズで取締役を務めている明石拡士さん。
しかし、ここで気になるのは競合他社の動向です。筆者が調べたところ、大手メガネチェーンで「無料」をうたっているのは、オンデーズと眼鏡市場だけ。
「無料にすれば、お客がたくさんやって来て、売り上げも伸びた」というストーリーが広まれば、いわゆる”0円競争”が過熱するかもしれません。この疑問に対して、明石さんはきっぱりと否定しました。
「単焦点レンズ(一般的なレンズ)が無料だったのに有料にしたり、『レンズは無料にしない』という方針を掲げているところもあったり。0円競争が過熱するのではなく、無料と有料の二極化が進むと思っています」
遠い将来と近い将来、この市場はどうなっているのでしょうか。遠近両用メガネをかけても未来は見えませんが、ゼロ戦略が「これからのこと」を少しずつ鮮明にするかもしれません。
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