本書は「準備編」(文中に誤りが1〜2個)、「練習編」(同3個)、「本番編」(同5個)に分かれていて、問題文は計50個掲載されています。
なぜ、このような本を出したのでしょうか。編集担当の長岡平助さんは毎日新聞で記者として活躍し、出版局(現在の毎日新聞出版)で書籍などの編集も担当していたそうです。
著者の原稿に間違いがないかチェックしていたところ、危うく間違いを見逃すこともあったとか。こうした経験から「日本語の間違い探し」の本を出せば、おもしろいかもしれないと考えたそうです。
好調の要因について、長岡さんは「これまでにあまり見たことがない切り口が目を引いたのではないでしょうか。『本はオワコン』という風潮がありますが、切り口次第でまだまだより多くの読者に楽しんでいただけると信じています」と話しました。
そんな長岡さんに、個人的に気に入った問題文を2つ挙げてもらいました。
1つめは「63歳の祖母はシャインマスカットが好きだ。初めて食べたのは5歳のときだそうだ。」
上記の一文に、誤りが1つあります。世代間の常識が問われていて、年配の人であればすぐに分かるかもしれません。答えは、次のページに掲載しています。
2つめは「あのアイドルは人気が加熱し、チケットも購入しにくくなっている。まさに高値の花だ。」
上記の一文に、誤りが2つあります。長岡さんが記者時代、急いで書いた原稿に実際にあった誤りだそうです。「校閲記者に指摘され、恥ずかしくなりました。誤ったまま掲載されずにすんで、ほっとしたのを今でもよく覚えています」(長岡さん)とのこと。こちらの答えも、次のページに掲載しています。
本書を出したところ、ネット上で「これも誤りではないか?」といった指摘がいくつかあったそうです。このことについて、長岡さんは次のように語りました。
「言葉は不変ではなく、その時々で意味や用法が変わります。辞書によっても解釈が異なるものがあります。間違い探しを通じて日本語の、あるいは文章を書く・読むという行為の奥深さに触れていただきたいというのも本書の企画の一つ。『誤り』に対するさまざまな指摘は、とてもうれしかったですね」
さて、最後に問題を1つ。この記事の中で、日本語の誤りが1つあります。それはどこでしょうか? 答えは次のページ。
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