現在の販売チャネルは、約200店舗のドン・キホーテ、及びいくつかの通販サイトで扱っている。ドン・キホーテと組んだ理由は、カラコン市場で圧倒的に強い販売チャネルであることに加え、日用品や食料品など幅広い商品展開ゆえに来店ハードルが低いと考えたためだ。
医療機器であることからコンタクトレンズ売り場でしか展開できない制約があるが、女性向けのカラコン売り場ではなく、クリアコンタクトレンズ売り場の近くで販売して、男性の認知を広げていく戦略だ。購入時は、個人情報とかかりつけの眼科など目にまつわる情報を用紙に記入する必要がある。
売上額や販売数は非公開だが、順調に伸びているとのこと。直近で販売数が急上昇したタイミングがあり、それは年明けの1月4日と5日だった。今年の仕事始めは6日という人が多く、心機一転のタイミングで購入した人が多かったようだ。赤阪氏は「異動のある4月や10月のタイミングも、売上向上が見込めるのではないか」と話す。
「カラコンを初めて付ける男性の心理として、『急にすごく変わった』と周囲に思われるのは抵抗があるが、心機一転のタイミングで印象を変えるならチャレンジしやすいのではないかなと思います」(赤阪氏)
3タイプのうち、最も売れ行きがいいのは印象変化が穏やかな「ジェントル」で、特にこのタイプはトライしやすいのかもしれない。とはいえ、「カラコンを付けたときの変化がよく分からない」「付けたときに周囲にどう思われるのか分からない」といった不安を抱く男性は、少なくないと田中氏は指摘する。
「多くの男性は『カラコンは女性のもの』というイメージを持っています。付けてみたいと思ったとしても、周囲の男性が装着していない環境では、装着した自分がどう見えるのか不安があるだろうと。そのハードルを自力で超えるのは困難だと思いますので、周囲に肯定してもらえるような印象変化が起こせる点を、いかに伝えていけるかが勝負かなと」(田中氏)
前提として、カラコンという商材は、幅広い層に向けるより特定のターゲットに絞る戦略が有効だと同社では考えている。これまでにビジネスパーソンを狙ったタクシー広告などのプロモーションを実施したが、今後は実際に試せる場をつくりたいという。
「私の主観になりますが、付けたときに誰かに褒めてもらうことが大事なのではないかと。例えば、最初は恐る恐る付けていた男性社員が、周囲から『すごくいいよ』と褒められてユーザーになったケースもありますし、周囲の声を聞いて気持ちが変わることもあるだろうと感じています」(田中氏)
ウーノでは、引き続き男性向けカラコン市場の拡大に注力するとともに、男性美容の新たな提案を継続する方針だ。
『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』――最も高い家に住んでいるのは? 査定してみた
“ヤンキー特化型”ドンキが大阪に上陸 ボンタン完売の店内はドキドキか、ギラギラか
「チープカシオ」なぜ人気? 安価だけではない、若者に支持される理由
見慣れたロゴなのに、なぜ再注目? イトーヨーカドーの「ハトグッズ」が人気の理由Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング