長崎ちゃんぽん専門店で知られるリンガーハットは3月1日、定番商品の「長崎ちゃんぽん」や「長崎皿うどん」を値上げした。そのリリースを見ると、同じメニューでも「標準価格」と「特別価格」の2種類があることが分かる。長崎ちゃんぽんの場合、標準価格は820円で、特別価格は840円だ。
同社の広報担当者によると、大都市圏や観光地に位置し、家賃や人件費などコストが高くなる店舗には、特別価格を適用しているという。現在、特別価格を適用しているのは、東京23区、北海道、沖縄県内の全店舗に加え、新横浜北口店、成田国際空港第3旅客ターミナルビル店、小田急マルシェ町田店、京都四条河原町店となっている。
リンガーハットがこうした価格を導入したきっかけは、2009年にさかのぼる。当時、赤字に苦しんでいた同社は、顧客満足度アップのため料理に使用している全ての野菜を国産にする「国産野菜100%」プロジェクトを開始。各店舗で試験的に導入し、約1年で全店舗において野菜の100%国産化を達成した。この時、国産野菜を使用するコストを回収するため、主に都心の店舗に、通常価格よりもいくらか上乗せした価格を導入したのだという。
その後、2022年11月の価格改定では、標準エリア(東日本・西日本)と地域別エリア(東京23区・沖縄・北海道)という2つの価格を導入。以降もこの価格区分を継続していたが、今回の値上げから「標準価格」と「特別価格」に改めた。こうした価格区分の変更について、同社広報担当者は「その時の外部環境やコスト状況によって検討しており、今後も対象エリアなど含めて変更する可能性がある」と説明した。
スタバVS.コメダ 日米コーヒーチェーン徹底比較で見えてきた立ち位置
見かける機会が増えた「バインミー」専門店 サブウェイの教訓を乗り越え、日本人の日常に溶け込めるのか
「脱牛丼」進める吉野家HD 新たに立ち上げた「から揚げ」「カレー専門店」の勝機とは?
「完全栄養食」BASE BREADは、第二のカロリーメイトになれるのか 成長鈍化の打開策を聞くCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング