なぜ、現代人は「ちいかわ」に魅了されるのか 関連ショップも大盛況の裏側長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/6 ページ)

» 2025年03月05日 14時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。


 人気アニメ・漫画「ちいかわ」のキャラクタービジネスが好調だ。キャラクター・ブランド・ライセンス協会(東京都千代田区)が主催する「日本キャラクター大賞」で2022年と2024年にグランプリを2度も受賞し、3度目の受賞も近い予感がする。

日本キャラクター大賞2024グランプリを「ちいかわ」が受賞(出所:プレスリリース)

 キャラクター・データバンク(東京都港区)によると、ちいかわの市場規模は既に100億円を超えており、さらなる拡大も見込まれている。関連グッズは多岐にわたり、版権を持つスパイラルキュート(東京都中央区)が、東名阪を中心に専門店の「ちいかわらんど」の常設店を12店舗も展開している。グレイ・パーカー・サービス(東京都中央区)が運営するオンラインストアでも、多種多様な商品を展開する。

原宿キデイランド1階にある、ちいかわらんど。外国人顧客が多い(筆者撮影)

 そのうち6店がパルコにあり、パルコとの関係は密接だ。

「まじかるちいかわストア」という魔法少女バージョンの店もあり、新宿マルイと大阪の梅田HEP FIVEに常設店、名古屋パルコにPOP UP店がある。沖縄の浦添パルコシティには、「シーサーのおみやげやさん」という常設店もある。

東京駅一番街のちいかわらんど(筆者撮影)

 ちいかわには「ちいかわ」「ハチワレ」「うさぎ」の3大キャラクター以外にも数多くの人気キャラクターがいる。各ショップでは、各キャラに関するぬいぐるみやキーホルダー、タオル、トートバッグなどの定番商品を販売するだけでなく、期間限定や地域限定のコラボ商品も次々と展開する。推しキャラを持っている人にとって、お金がいくらあっても足りないほどの“増殖”ぶりだ。

 今や、ちいかわらんどを中心とする、ちいかわショップの勢いは、サンリオに迫るのではないか。しかも、ちいかわの場合「食」に関連するショップが非常に強い。

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