パーソル総合研究所が実施した「1on1ミーティング」に関する調査から、部下が成長する1on1に必要な要素が明らかになった。
まず、1on1を経験している部下にその満足度を尋ねたところ、52.7%が「満足」(「非常に満足」「満足」「やや満足」の合計)とした一方、47.3%は「不安・どちらともいえない」(「非常に不満」「不満」「やや不満」「どちらともいえない」の合計)と回答しており、ほぼ半々の結果となった。
1on1に関して困っていることについて、上司の回答で最も多かったのは「面談について学ぶ仕組みがない」(35.4%)で、部下では「面談の効果が感じられない」(29.7%)が最多の回答となった。必要な改善点は「『人材育成』を重視する組織風土をつくる」が上司・部下共に最多の回答だった。
部下が成長する1on1には何が必要なのか? 話す割合やテーマ、頻度などを調査した。
話す割合については、上司より部下の話す割合が高い方が部下の成長度も高くなっていた(「部下の話す割合が高い」6.8点、「上司の話す割合が高い」6.3点)。また、1on1時に上司より部下がその日に話すテーマを決めているほど、部下の成長度も高くなることが分かった(「部下がテーマ設定」6.9点、「上司がテーマ設定」6.4点)。
頻度や1回の所要時間についてはどうか。1on1の実施頻度別に、1回当たりの実施時間と部下の成長度を比較したところ、最も成長度が高いのは、月2〜3回以上という高頻度かつ1回当たりの時間が30分以上1時間未満の1on1だった(7.4点)。
最も成長が低いのは、月2〜3回以上かつ1回当たりの時間が1時間以上の1on1だった(6.0点) 。1回当たりの時間が長すぎるのも逆効果であることが明らかになった。
パーソル総合研究所は調査を踏まえ、部下の成長につながる1on1を「人材育成のあり方」「1on1に関する学びの機会提供」「上司のマネジメント行動」「1on1の運用」の4つの観点から、以下の図に整理した。
調査は直近半年間で「部下の成長支援を目的とした面談(1on1)」を実施した、20〜59歳の正社員を対象にインターネットで実施した。有効回答者数は3000人、期間は2024年6月11〜13日。
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