新入社員が抱く、理想の社会人像 「成功」や「目標追求」よりも上位だったのは?

» 2025年04月03日 08時00分 公開
[サトウナナミITmedia]

 Z世代にあたる2025年入社の新入社員は、「デジタルネイティブ」「多様性への理解」といった傾向がある。ビジネス環境が大きく変化する時代に入社する新入社員だが、彼らはどのような理想を抱いているのか。組織開発支援を手掛けるALL DIFFERENT(東京都千代田区)が調査した。

photo 2025年入社の新入社員はどんな理想を描いているのか? 写真はイメージ(ゲッティイメージズ)

「理想の社会人像」最も多かったのは?

 2025年入社の新入社員が抱く、理想の社会人像として最も多かったのは「助ける人(周囲の気持ちに寄り添い、支援を惜しまない)」で31.9%に上った。「達成する人(成功・目標を追求し、行動する)」(15.0%)、「誠実な人(慎重に行動し、周囲の期待に応える)」(13.2%)が続いた。

 「助ける人」と回答した人からは「助け合いや配慮、コミュニケーションが重要だと思うから」「他者をサポートすることが自身のモチベーションや社会貢献につながるから」といったコメントが寄せられた。

photo 理想の社会人編像(ALL DIFFERENT調べ)

理想の職場文化は?

 理想の職場文化については、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」が最多の69.6%に上った。その他、「多様な考え方や働き方を尊重する文化」(39.2%)、「学ぶことや自己成長、スキルアップを支援する文化」(37.4%)が上位となった。

 「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」とした人からは「協力し合うことで仕事が円滑に進み、成長やスキルアップが促進されると考えているから」「意見を言い合える活気ある環境が理想だから」といった意見が集まった。また、「ベンチャー気質に期待している」「創造力・クリエイティビティが求められる職場のため意見交換を重視したい」といったコメントも見られた。

photo 理想の職場文化(ALL DIFFERENT調べ)

将来担いたい役割は?

 将来、会社で担いたい役割については、47.3%が「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」と回答した。「入社後に経験を積みながら、自分の役割や適性を見極めたいから」「具体的なビジョンを描くためには、まずは実際に働いてみてから判断したいから」など、仕事をしながら自分の適性を見分けたいというコメントが多く上がった。

 続いて「専門性を極め、スペシャリストとしての道を進みたい」(29.3%)、「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい」(21.6%)が挙がった。スペシャリストやマネジメントを志向する層も一定数いることが明らかとなった。

photo 将来、会社で担いたい役割(ALL DIFFERENT調べ)

 キャリアを形成する上で、企業に求める支援とは。最も多い回答は「上司に相談できる機会」となり40.7%。以降は「新たなスキル習得支援」が24.5%、「上司以外の先輩社員に相談できる機会」「資格取得支援」がいずれも22.3%で続いた。

photo キャリア形成で支援してほしいこと(ALL DIFFERENT調べ)

 調査は1月21日〜3月7日にインターネットで実施。同社が提供する内定者向け研修の受講者273人から回答を得た。

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