山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
物価高の昨今、話題になることも多い「シュリンクフレーション」。商品価格が変わらないまま内容量の減少が続き、実質的にインフレが起きている経済現象のことだ。SNSなどでは「ステルス値上げ」とも呼ばれている。
昨今では1リットルの牛乳が900ミリリットルになり、70グラムの菓子が気付けば55グラムに――このようなステルス値上げがもはや常態化している。
そもそもシュリンクフレーションは「シュリンク(縮小する)」と「インフレーション」を合わせた造語である。極端な例だが、必需品の全ての値段が変わらないまま容量が2分の1になった場合、消費者は購入量を2倍にする必要がある。つまり実質的には「値上げ」といえる。
スーパーを歩くとさまざまな商品の内容量が減り、どこか一つの会社が、というわけではなく経済現象としてシュリンクフレーションが深刻化している。個人的な経験だが、家でコーヒーを飲む筆者は豆の容量が400グラムから200グラム台まで縮小してしまったため、昨今は同じ量を確保するために2袋を購入しなければならなくなった。
ここからは、実際にどのような容量改定が起きているのか、各社の実例を見ていく。
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