レバテック株式会社 リクルーティングアドバイザー
一橋大学を卒業後、官公庁に5年半勤務し、2019年にレバレジーズに中途入社。企業の採用支援を行うリクルーティングアドバイザーとして、多角的な視点から採用支援を実施
かつてエンジニアは「35歳定年説」がささやかれ、40代以降の転職は難しいといわれることも少なくありませんでした。しかし近年、IT転職市場において40〜50代=ミドル・シニア層の転職が活発化しています。
レバテックの調査によると、7割以上のIT人材採用担当者が「40代以上のIT人材を採用した経験がある」と回答。中でも「40〜44歳」「45〜49歳」の採用実績が多く見受けられました。
40代以上の採用が増加している背景には、慢性的なIT人材不足に加え、システムの内製化やDXの加速に伴う「PM・PL不足」があると考えられます。企業は技術力だけでなく、プロジェクトを円滑に推進し、組織の成長を牽引できる人材をより強く求めるようになってきました。
レバテックの調査では、企業が40代以上のIT人材に求めるスキル・経験として、「プロジェクトマネジメント能力」(51.0%)が最多となりました。「業界特有の知識や実務経験」(41.8%)、「マネジメント・育成スキル」(37.8%)なども重視しており、即戦力としての貢献だけでなく、組織運営の中核を担い、次世代の育成にも寄与できる人材が求められていることが分かります。
また、近年特に注目されているのが、生成AIやノーコードツールの台頭による「実装力のコモディティ化」です。技術そのもの以上に、「何を作るべきか」「なぜこの技術を選ぶのか」といった本質的な問いに答えられる思考力や経験の重要性が高まっています。
コロナ禍を契機にフルリモートやハイブリッド勤務が一般化したことで、企業は「自ら考え主体的に動ける人材」をこれまで以上に重視するようになりました。こうした変化を背景に、自律的に仕事を進められる経験豊富なミドル・シニア層の採用を強化する企業も増えてきています。
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