ロードサイドに増殖中の「コンテナホテル」 インバウンド度外視でも好調なワケ(2/4 ページ)

» 2025年07月05日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

 同チェーンの1号店は栃木県真岡市のインターチェンジ近くにあり、2018年12月にオープンした。ロードサイドを中心に展開し、1店舗当たり40〜50個のコンテナが並ぶ。

HOTEL R9 The Yard 真岡荒町の客室内装(同前)
同ホテルのダブルルーム。必要十分といった感じか(同前)

 駐車場を完備し、自動車利用の客が主な対象だ。6月14日時点で、全国に108店舗を展開。東北から九州・沖縄まで展開しているが、全体の3割が北関東3県に集中している。北関東での立地は東西を結ぶ主要道路である国道50号付近が多い。

ユニットバスも、通常のホテルとそう変わらない(同前)

 同ホテルの客室は一般的なホテル施設と変わらない。コインランドリーや電子レンジは共用部にある。真岡インター店の場合、客室はダブルルームとツインルームの2種類で、7月の土日でも素泊まりの料金は1万円を割り込む。近隣のホテルチェーンを検索すると、同じ日で大人2人だと1万円超えが相場であり、HOTEL R9 The Yardの安さが目立つ。

 昨今のホテル業界はインバウンド需要を狙って設備をリニューアルし、値上げも行っていることが多い。一方、同チェーンはビジネスパーソンを主要顧客層として狙っているという。工業地帯では、工場の大規模改修工事等で周辺のホテルが満室になることもある。中でも北関東工業地域では製造業者や建設業者の出張需要が高く、こうした層が利用していると考えられる。

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