経団連と全国の大学が参加する産学協議会の要望を受け、2022年に政府が「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」を改正し、2025年卒から新ルールが適用されることになった。「開催日数5日以上」「職場での就業体験が必要」など一定の条件下でインターンシップで得た情報を採用に活用できるようになり、業界・企業が説明会などのイベントを実施する「オープン・カンパニー」のカテゴリーも新設された。
ルール変更から3年たった今、学生はインターンシップやオープン・カンパニーをどう捉えているのか。就職情報サイトを運営する学情(東京都千代田区)が調査を実施した。
「就業体験があるインターンシップに参加したい」と答えた学生は98.2%に上った。理由としては「具体的な仕事内容を理解し自分が働くイメージを明確にできる」「その仕事が自分に合っているか確認したい」「企業と関わりが持てる」「内定に有利になる」といった声が寄せられた。
インターンシップの参加形式については、「リアル」(27.7%)と「どちらかといえばリアル」(28.2%)を合わせると、過半数がリアルを希望した。「リアルとオンライン両方」は37.0%で、一方「オンライン」「どちらかといえばオンライン」は合わせて7.1%にとどまった。
リアルを希望した理由には「会社の雰囲気や仕事の内容を自分の目でしっかりと確かめたい」「リアルのほうが社員の方と話しやすく、自分のことをより知ってもらえると思う」などが挙がった。オンラインを希望した理由では「オンラインだと緊張感がないから」といった声があった。
「就業体験を伴わないオープン・カンパニーに参加したい」と答えた学生は90.3%に達した。「業界や職種でまだ悩んでいるので、まずはさまざまな企業のセミナーを受けてみたい」「インターンシップの日程が合わない企業に関してはオープン・カンパニーに参加したい」「インターンシップよりハードルが低い」といった理由が挙げられた。
オープン・カンパニーの希望参加形式については、「リアル」(20.9%)と「どちらかといえばリアル」(22.6%)を合わせると、約4割がリアル参加を希望した。これは、インターンシップ(55.9%)よりも12.4ポイント低かった。「オンライン」「どちらかといえばオンライン」(計22.1%)は、インターンシップ(7.1%)より15.0ポイント高かった。「リアルとオンライン両方」は34.4%を占めた。「就業体験がないならどちらでも構わない」「リアルでもオンラインでも、とにかく情報収集をしたい」といった意見があった。
本調査は5月8〜24日、スカウト型就職サイト「Re就活キャンパス」のサイト来訪者621人を対象に、インターネットで実施した。
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NTT東日本、インターン応募者3倍に 人気低迷から復活を遂げた「採用戦略」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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