利用客はこのキャンペーンをどう受け止めているのか。ローソンではSNS専任チームがテキストマイニングを活用して消費者の声を拾い上げている。「やばい」「最高すぎる」といった普段のブランドイメージを超える言葉が出ると、手応えを感じるという。
こうした利用客の熱量こそが盛りすぎチャレンジの最大の原動力だ。また、SNS上でのリアクションを常に把握することで、柔軟に消費者の声を反映する体制が整っていることも、ヒットの背景にある。
キャンペーン中の商品を設計する際には、「味のクオリティーはそのままに、『嬉しいところ』だけ増えているという感覚を目指している」(友永氏)という。
実際に第5回のキャンペーンの対象商品であるプレミアムロールケーキを確認すると、全体が均等に50%大きくなっているのではなく、ホイップクリームの部分が50%増えている。これは見た目にも大きなインパクトを与えている。
とはいえ、価格を変えずに増量すれば、当然収益への悪影響がでるだろう。この点についてはどのように考えているのか。
友永氏は「原価は当然上がりますが、そこは創意工夫で乗り越えています」と語る。例えば、容器の構造を工夫して物流コストを下げる、原料を大量発注することで仕入れ単価を抑えるなど、利用客から見えない部分での原価を調整。また、盛りすぎチャレンジキャンペーンを行う際は通常時の約6倍ほどの仕入れ量を確保している。
これらの仕組みを整えるため施策開始のスピードも早い。2025年2月に第4回の盛りすぎチャレンジキャンペーンが行われたが、それとほぼ同時期に今回の第5回盛りすぎチャレンジキャンペーンに向けての企画や仕入れに動いていたという。
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