ハラスメントから自分を守るために、部下や若手社員が知っておくべきこととは?
会社員時代にパワハラを受けた経験があり、現在は日本ハラスメント協会代表理事として活躍する村嵜 要(むらさき・かなめ)さんに話を聞いた。
――パワハラやセクハラを受けたかもしれないと感じたとき、若手社員や新卒社員はどう対処すればよいのでしょうか
若手社員、特に新卒の方は職場の中で最も立場が弱いことが多いため、「これってパワハラかも」「セクハラかも」と感じても、声を上げづらいのが現実です。実際に相談するには大きな勇気が必要ですし、「言ったことで不利益を被るのでは」と不安になる方も多いです。
そのため、最も安全かつ効果的な初期対応は「記録を取ること」です。例えば、いつ・どこで・誰に・どんなことを言われたりされたりしたのか、目撃者はいたかどうかなどを、日々メモに残しておく。Wordなどにまとめるのもいいですが、可能であれば音声を録音するのが最も確実です。録音は動かぬ証拠として、ハラスメント調査でも非常に有効です。
――記録はあるけれど、なかなか相談まで踏み出せないという人もいるかもしれません
その気持ちはとてもよく分かります。多くの方が「我慢して我慢して、もう限界」というタイミングで相談に踏み切ります。でも、相談には「段階的な方法」もあります。
例えば、「すぐに調査してほしい」ではなく、「まずは人事から注意してもらうだけでいい」といった要望も可能です。会社に設置された相談窓口が信頼できない場合は、外部機関や第三者への相談も選択肢になります。
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