なぜ、面接官は候補者の話を「話半分」で聞くべきなのか 優秀人材を見抜く方法(1/3 ページ)

» 2025年09月09日 05時00分 公開
[ITmedia]

 面接で優秀人材を見抜く方法について、人事コンサルタントとして活躍している株式会社人材研究所の曽和利光社長に聞いた。

優秀な人材を面接で見抜くには?(出所:ゲッティイメージズ)

――面接で「この人は優秀だ」と見抜くのは難しいと感じる面接官も多いかと思います。候補者の見極めで特に気をつけている点を教えてください

 まず大前提として、面接官は候補者の話を「話半分」で聞くべきだと思っています。というのも、人は完全なうそはつかなくても、成果を“盛る”ことは珍しくありません。例えば、「売り上げを1.5倍にした」と言っても、それが本当に本人の実績かどうかは分からない。本当は周囲の成果であることを“自分がやった”と言う、いわば「オレオレ詐欺」的な話は面接では日常茶飯事です。

 だからこそ、面接で見抜くには「成果に至った過程をどれだけ具体的に話せるか?」が最大のカギになります。

――「具体的に話す」とはどういったことでしょうか?

 例えば、「お客さまのニーズに寄り添いました」と言われても、それは抽象的すぎて実態が見えません。そこで、「寄り添うとは具体的に何をしたのか?」「その時どんな困難があったのか? そしてそれをどう乗り越えたのか?」といった形で徹底的に具体化していくことが重要です。

 私はよく、「都心のカフェで働いていました」ではなく「渋谷・道玄坂の300席あるスターバックスで働いていました」くらいのレベルまで固有名詞を引き出すようにしています。これによって、候補者がどこまでリアルな経験を持っているのかを見極められます。

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