アサヒグループホールディングス(HD)のサイバー攻撃被害で、コンビニや外食チェーンに影響が出ている。コンビニで飲料などの一部商品が欠品や品薄になり、飲食チェーンではビールの調達を他メーカーに切り替える動きも出てきた。アサヒは3日、サイバー攻撃は身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」によるものと確認したと発表。システム障害は復旧のめどが立っておらず、事態が長期化すれば業績への打撃は避けられない。
コンビニ大手のファミリーマートは2日、アサヒと共同開発し、生産を委託している紅茶などプライベートブランド(PB)のペットボトル飲料の出荷が止まっており、「店頭における品薄や欠品が想定される」と発表した。商品の供給再開については「アサヒと連携し、状況の確認と改善に努めている」とするが、めどは立っていない。
セブン―イレブン・ジャパンもアサヒと共同開発したサワー「クリアクーラー」などの出荷が停止。ローソンも3日以降、一部商品が順次品薄になる可能性があるとして、代替商品を準備し、影響を最小限に抑えたい考えだ。
PB飲料だけでなく、アサヒの主力商品「アサヒスーパードライ」といったビールや缶酎ハイなどの酒類のほか、飲料、食品の出荷も止まっている。コンビニ大手3社は今後、欠品や品薄が生じた場合には代替商品を発注できるようにする方針。
Googleも「声」にだまされた 25億人分が流出、“電話詐欺型”サイバー攻撃の実態
日本企業の財産をどう守るのか スパイ防止の対策と限界copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
Special
PR注目記事ランキング