任天堂は4日、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」の2026年3月期の予想販売数量を期初から400万台増の1900万台に修正した。古川俊太郎社長は年末商戦を控え「一人一人のお客さまにお買い求めいただき、現在の販売計画を上回る数値を目指したい」と説明。根強い需要に対し供給状況は徐々に改善しているといい、専門家は年内2千万台突破の可能性を指摘する。
6月に発売したスイッチ2を巡っては、公式ストアや家電量販店での抽選販売に応募が殺到し、争奪戦となった。同社によると、6月末で582万台だった世界累計販売台数は9月末に1036万台に上り、想定を超える推移をたどっている。
オンラインで記者会見した古川氏は現在の需給状況について「地域差はあるが、海外では店頭で買えるようになっている。国内も改善しているが、依然としていつでもお買い求めいただける状況にない」と述べた。1900万台という販売予想について「生産がボトルネックになっているわけではない」として、さらに上積みする可能性を示唆した。
任天堂は転売対策として、公式ストアでの抽選販売の申し込みに際し、スイッチソフトのプレー時間「50時間以上」など一定の条件を設定。家電量販店も独自に対策を講じた。
発売から約3カ月が経過した9月ごろから、ヨドバシカメラやビックカメラなどはネットでの抽選販売を中止した。ビックカメラの担当者は「市場の販売状況を鑑みて決定した」としており、現在は店頭での販売に力を入れている。任天堂も10月に公式ストアでの年内の招待販売を終了した。争奪戦は若干の落ち着きを見せているものの、需要はなお根強い。
「任天堂VS.株主」見ている未来は違う? 「スイッチ2」に市場が冷めた理由
「ディズニー離れ」のうわさは本当か 入園者2700万人と売上のギャップcopyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
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