携帯電話大手3社の2025年9月中間連結決算が出そろった。携帯電話事業が好調だったKDDIと、金融事業が伸びたソフトバンクが増収増益。一方、NTTドコモも増収だったものの、個人契約数の減少が響き減益となった。
ドコモは売上高に当たる営業収益が前年同期比1.3%増の3兆327億円、純利益が12.7%減の3398億円だった。基地局整備や販売促進の費用がかさんだことも響いた。前田義晃社長は「下期は都市部を中心に上期の約3倍の基地局を構築する」と述べ、通信品質の向上を通じた収益基盤向上に意欲を見せた。
KDDIは8月に既存プランの値上げをした携帯電話事業が堅調に推移し、売上高が3.8%増の2兆9631億円、純利益は7.6%増の3777億円だった。松田浩路社長は「料金改定(による収入増)を原資にし、販売チャンネルの強化につなげることができた」と話した。
ソフトバンクはスマートフォン決済などの金融事業や企業向け事業が好調で、売上高が7.9%増の3兆4008億円、純利益が7.7%増の3487億円と中間期としてともに過去最高。宮川潤一社長は「企業向け事業は通期の売上高が2兆円を超える見込み。(3兆円規模の)消費者向け事業に匹敵するサイズに成長させたい」と語った。
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