日本企業の海外進出、18.3%に低下 企業が次に選ぶ国は?

» 2025年11月22日 07時00分 公開
[ITmedia]

 帝国データバンクが実施した調査で、海外に進出している企業は2019年と比べて6ポイント以上低下した18.3%であると分かった。企業はどの国・地域への進出を重視しているのだろうか。

企業の海外進出について調査した(出所:ゲッティイメージズ)

 「生産拠点や販売拠点など直接的に進出している」企業は9.5%、「業務提携や輸出など間接的に海外進出している企業」は13.8%で(複数回答)、いずれかの形で海外進出している企業は18.3%にとどまった。「海外に進出していない」企業は78.7%に上った。

 海外に進出している企業は、コロナ禍前の2019年と比べて6ポイント以上低下した。ただし、従業員数が1000人を超える企業では「海外進出あり」が59.0%に達した。

 海外事業の内容は、直接的な進出では「現地法人の設立」(4.8%)、支社・支店などを含む「生産拠点」(4.0%)、「販売拠点」(3.8%)が多かった。一方、間接的な進出では、商社や取引先を経由した「間接的輸出」(7.9%)が最多で、商社などを経由せず直接海外企業などと取引する「直接輸出」(5.1%)、生産委託などの「業務委託」(3.8%)が続いた。

海外進出の状況(出所:プレスリリース、以下同)

 現在海外進出している国・地域の中で、生産拠点として最も重視する進出先は「中国」が最多で16.2%だった。以降「ベトナム」(7.9%)、「タイ」(5.3%)、「台湾」(2.7%)などアジア諸国・地域が続いた。「中国」は2019年と比べて7.6ポイント減少した。

生産拠点として最も重視している国・地域

 販売拠点として最も重視する国・地域も「中国」が12.3%で最多だった。「米国」(8.2%)、「タイ」(6.2%)、「台湾」(5.3%)、「ベトナム」(5.2%)が続いた。2019年と比べて「中国」の落ち込みが目立つ一方、「台湾」「インド」を重視する企業が増加した。

販売拠点として最も重視している国・地域

 今後、検討する可能性がある生産拠点は「ベトナム」「中国」「タイ」「インドネシア」「台湾」「インド」が上位に並んだ。

 販売拠点では「中国」と「米国」が同水準で高く、以降「ベトナム」「台湾」「タイ」「インド」「インドネシア」が注目された。

生産拠点として可能性がある国・地域
販売拠点として可能性がある国・地域

 トランプ政権の関税交渉の影響については「非常に大きな影響がある」と見込む企業は13.5%、「ある程度の影響がある」は42.5%だった。「ほとんど影響はない」は4.4%にとどまった。

トランプ関税による日本企業の海外進出への影響

 帝国データバンクは、海外進出先として「中国が依然として強いものの、コロナ禍前と比べ重要度は大きく低下した」と指摘。足元では、高市早苗首相の国会答弁に端を発した政策転換や経済圧力による影響が懸念されており、今後の検討先としては生産拠点でベトナム、販売拠点で米国が中国と並び注目されると分析した。

 本調査は10月20〜31日、全国1万427社を対象にインターネットで実施した。

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