「言ってもやらない部下」は“放置で正解”なのか?「キレイごとナシ」のマネジメント論(2/4 ページ)

» 2025年11月26日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]

「自主性を尊重=何もしない」ではない

 まず「サーバントリーダーシップ」について正しく理解しよう。

 サーバントリーダーシップとは、部下の成長を支援するリーダーシップだ。部下の自主性を尊重し、必要なときにサポートする。これが本質である。

 しかし、多くの上司が勘違いしている。

 「部下の自主性を尊重する=何もしない」と捉えてしまうのだ。これは大きな誤解である。

 部下が動かないときに、

「自主性を尊重しているから、何も言わない」

 「本人のペースで成長すればいい」

 と考えるのは、単なる職務放棄だ。サーバントリーダーシップでも何でもない。ただの怠慢である。

 私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。多くの組織を支援してきて確信していることがある。部下を放置する上司は、「いなくても困らない上司」になる。

4つのタイプで部下を理解せよ

 それでは、「言ってもやらない部下」にどう対応すべきか。

 まず理解すべきは、「言ってもやらない部下」といっても、すべて同じではないということだ。

 部下は「やる気」と「能力」の2つの軸で分類できる。これを「Will×Skillマトリクス」と呼ぶ。

  1. やる気が高く、能力も高い部下
  2. やる気が高く、能力は低い部下
  3. やる気が低く、能力は高い部下
  4. やる気も能力も低い部下
部下にもタイプがある

 この4つのタイプによって、指導法は全く異なる。

 「言ってもやらない」という現象は同じでも、その原因は違うのだ。原因が違えば、当然対処法も変わる。

 例えば(2)のやる気が高く能力は低い部下には「やりたいのにできない」状態だ。この部下に「もっと頑張れ」と言っても意味がない。必要なのは、スキルトレーニングである。

 一方(3)のやる気が低く能力は高い部下は「できるのにやらない」状態だ。この部下には、モチベーションを下げている原因を探る必要がある。

 このように、部下のタイプによって対応を変えなければならない。一律に「放置する」「放置しない」と考えること自体が間違っているのだ。

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