リクルートマネジメントソリューションズが発表した「2026年卒大学生就職活動調査×採用CX調査」によると、新卒採用で企業が導入する「AI面接」について、学生の多くが人の面接と比べて「誠実さ」を感じにくいと受け止めていることが分かった。
近年、生成AIの普及を背景に、AIが面接官を務める「AI面接」を取り入れる企業が増えている。調査では、AI面接を受けた経験のある学生は26.8%とまだ少数にとどまる一方、その評価は厳しい。就活生の過半数が、人による面接に比べて「誠実さ」「妥当感」「納得感」「実力発揮感」の4点を感じにくいと回答した。
また、AI面接を理由に選考を辞退した学生は44.1%に上った。辞退理由の最多は「この面接方法で合否が決まることに納得できない」(23.3%)だった。なお、個別面接の辞退経験は47.5%、グループ面接は41.7%と、いずれの形式でも辞退経験が4割を超えており、AI面接だけが極端に高いわけではないこともうかがえた。
AI面接に対して「公平性」や「参加しやすさ」を感じる学生も一定数いる。「人の面接のほうが緊張する」(36.1%)といった理由で、AI面接を好む学生がいることも明らかになった。
リクルートマネジメントソリューションズは、学生がキャリア選択に納得し、入社後の定着率を高めるためには「採用CX(体験満足度)」の向上が欠かせないと指摘する。そのために企業が重視すべき要素として「誠実さ」を挙げている。
誠実さを示す具体的な方法として、同社は2点を提示した。1つ目は「学生の不安への丁寧な対応」。勤務時間や残業時間、具体的な業務内容、社内の人間関係といった、学生が不安を抱きやすい点について、ネガティブな情報も含めて定量・定性の両面から提供し、働くイメージを具体化することが重要だとしている。
2つ目は「パーソナライズされたコミュニケーション」。学生の性格や価値観に応じた情報提供や、学生理解に基づくフィードバックを行うことで、納得感を高められるとした。
その上で、パーソナライズに必要な工数を確保するため、選考評価に関係しない領域でのAI活用(採用広報物の制作や手続きの効率化など)であれば、学生の印象を損なわずに業務効率化を進められるとした。
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