寿司をレンチン、かつ重の雪崩!? 都内初進出「トライアルGO」に、「まいばすけっと」常連が行ってみた 差別化要素はどこに(2/4 ページ)

» 2025年12月16日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

トライアルGOに行ってみた

 11月中旬、東京都杉並区にトライアルGOがオープンしたので、取材もかねて実際に訪問してみた。

 店舗に到着して驚いたのは、目まぐるしく表示が変わるデジタル看板だ。店舗入口上部にある看板に「酒」「飲料」「日用品」と表示されたかと思うと、次の瞬間には風船の画像と共に「GRAND OPEN」の文字が出現。さらに、「トライアル名物 おはぎいかがですか?」という商品アピールも。入口両脇には343円の「ロースかつ重」と、570円の「まかない海鮮漬け丼」を紹介する大きなポスターが掲出されていた。

デジタル看板に「おはぎ」が登場

 店内でも“総菜推し”の姿勢を強く打ち出していた。入ってすぐに総菜コーナーがあり、ロースかつ重が山のように積まれていた。ちょっとぶつかったら、雪崩が発生しそうな勢いである。また、具がたっぷり詰まったたまごサンドが199円で販売されていたのも印象的だった。コスパという面では、コンビニやスーパーをしのぐ勢いだ。

 店内のいたるところにデジタルサイネージが設置されているのも大きな特徴だ(数えてみたら10台程度あった)。

 デジタルサイネージではどんな情報を流しているのか。例えば、寿司コーナーでは「冷たいお寿司をレンチンでおいしく」という動画が流れていた。また、「人気No.1のかつ重 近くの西友で調理」「近くの西友から運ばれるできたて総菜がそのまま買える」といった映像も見られた。

西友の店舗と連携(出所:リリース)

 トライアルHDは、首都圏を中心に展開する大手スーパー「西友」を2025年7月に子会社化した。九州を地盤として出店を重ねてきたトライアルHDは、西友の店舗網を活用し、できたての総菜をトライアルGOに提供する戦略だ。

 まいばすの総菜は、イオングループの加工センターやセントラルキッチンから供給されている。総菜の価格は全般にコンビニより安く、ボリュームのある商品も多いのだが、個性の強い商品は少ない。トライアルGOは、そうしたまいばすにはない強みを強くアピールしているようだ。

リテールテック、リテールメディアの戦略(出所:リリース)

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