“オヤカク”は今や必須? 企業も無視できない最強メンターと化した「親」の存在(1/2 ページ)

» 2025年12月29日 08時00分 公開

この記事は、金間大介氏、酒井崇匡氏の著書『仕事に「生きがい」はいりません 30年の調査データが明かすZ世代のリアル』(SBクリエイティブ、2025年)に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。

 読者の皆さんは「オヤカク」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 漢字で書くと「親確」となる。就職活動戦線で使われる言葉だ。

 ご存じの通り、新卒採用市場は若者の人口減による売り手市場が続いており、各企業は若手人材の確保に苦心している。

「オヤカク」は今や必須?(ゲッティイメージズ)

 そのため新卒者の初任給も増加傾向にあり、日本経済新聞が主要企業の新卒採用の状況を集計している採用計画調査では、2026年度の主要企業の平均初任給は25万400円で、2021年度比で15.0%上昇した。大手企業では初任給が30万円を超える企業も増えてきている。

 企業はせっかく苦労して確保した内定者を他社に取られないよう、他にも色々な引き留め策を模索している。中でも、ここ数年話題になっているのが「オヤカク」だ。これは企業が就活生に内定を出す前後で、その保護者に対して内定の了承を取るもので、内定辞退や入社後のトラブルを防ぐための打ち手として取り入れる企業が増えている。

 マイナビの「2024年度 就職活動に対する保護者の意識調査」によれば、「オヤカクを受けた」と答えた保護者は、2018年から2024年の間に17.7%から45.2%にまで増加している。

 実はこうした親へのアプローチは1980年代末のバブル期にも見られた。当時の、好景気による求人数の増加を主な要因とした売り手市場の中で、企業が人材の囲い込みに苦心していた様子が記録にも残っている。近年再びこの動きが強まっている背景には、若者の人口減による売り手市場があることは間違いない。

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