コロナ禍で大打撃も何のその、「スリム化」でV字回復みせたJTBの“旅行だけじゃない”経営術(3/4 ページ)

» 2026年01月22日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

コロナ禍では「スリム化」を進めた

 国内では2020年1月に新型コロナウイルスの感染者が初めて確認された。3月下旬から感染者数が爆発的に増え、4月に政府は首都圏などで緊急事態宣言を発出した。外食、観光、レジャー産業は大打撃を受け、2022年末ごろまで自粛ムードが続いた。

 こうした状況でJTBも大打撃を被った。2021年3月期の売上高は前年から70%以上も減少し、3721億円を計上。営業損失は976億円で、最終損失は1052億円となった。部門別では国内旅行の売り上げが3分の1未満にまで減少し、海外旅行は95%減少した。インバウンド関連の売り上げも前年の684億円からわずか38億円となっている。

近年の業績推移(同前)

 資金を確保するため、JTBは東京・品川の本社ビルと大阪のビル2棟を売却した。2022年3月期は前年度に引き続き営業赤字だったが、ビル売却により最終益は285億円と黒字化を達成。コロナ禍では各地の店舗再編を進めたほか、グループ全体で8000人規模の人員を削減・給与カットで「スリム化」を進めた。

 また、BPO事業を手がけている関係で、JTBはコールセンターなど新型コロナワクチン接種に関連した業務を請け負っており、旅行授業の減収分を一部補填(ほてん)。ワクチン関連の売上高は不明だが、2023年3月期における旅行以外の収入は前年の3714億円から5024億円に膨らんだ。

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