なぜ、コンサル業界の「新卒人気」は続くのか 何度も「衰退説」がささやかれているのに(3/3 ページ)

» 2026年01月27日 05時00分 公開
[佐久間 俊一ITmedia]
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急成長する「コンサルプラットフォーム」とは?

 コンサルプラットフォームとは、大手コンサル会社出身者を中心に、多数のフリーランスコンサルタントを登録しており、そのノウハウをリーズナブルかつスピーディに提供するサービスです。代表的な企業として、みらいワークスやビザスクがあり、両社とも上場しています。直近では人材紹介会社のムービン・ストラテジック・キャリアも上場し、高い営業利益率で話題を呼んでいます。各社の飛躍的な成長は、次の通りです。

コンサル企業の命運を握る「カギ」とは

 このように、新たなビジネスモデルもまだまだ伸長の余地があるのがコンサル市場です。

 しかしその商機をつかめるのは、「顧客の期待を超えるレベルを保持している」「他社と同じようなスタイルではなく、自社独自の支援価値がある」といった企業です。

 戦略系ファームは総合系ファーム市場を取りにいき、総合系はSIer市場や戦略市場を強化するなど、従来の自社の軸を基にドメインを広げていく傾向にあります。その中で「あの企業が飛躍的に伸びているから、うちも同じモデルに着手する必要があるのではないか」と隣の芝を気にしがちですが、各社が今まで作り上げた強みを忘れてはなりません。総合系には総合系にしかできない戦い方があります。

 それはどのプレーヤーにおいても同様です。追随するのではなく、長期的視野で、市場をけん引する側に回るにはどうしたらよいか、自社独自路線で他社が追随しづらいポジションを創るにはどうしたらよいかを思考していくことが肝要です。

 AI・DX投資・専門化需要の高まりという好機の中にありつつ、競争環境はますます厳しくなっています。単なる戦略提言だけでなく、実装支援、成果創出力、価値モデルの再定義、人材戦略、リスク管理が勝ち残るためのキーワードです。これからの5年は、クライアントの変革パートナーとしての質的進化が、業界の未来を左右するでしょう。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

著者プロフィール

佐久間俊一(さくま しゅんいち)

レノン株式会社 代表取締役 CEO

城北宣広株式会社(広告業)社外取締役

著書に「小売業DX成功と失敗」(同文館出版)などがある。

グローバル総合コンサルファームであるKPMGコンサルティングにて小売企業を担当するセクターのディレクターとして大手小売企業の制度改革、マーケティングシステム構築などDX領域のコンサルティングを多数経験。世界三大戦略コンサルファームとも言われている、ベイン・アンド・カンパニーにおいて2020年より小売業・消費財メーカー担当メンバーとして大手小売企業の戦略構築支援及びコロナ後の市場総括を手掛ける。2021年より上場会社インサイト(広告業)のCMO(Chief Marketing Officer)執行役員に就任。

2022年3月小売業と消費財メーカーの戦略とテクノロジーを専門にコンサルティングするレノン株式会社を設立。

2019年より1年半に渡って日経流通新聞にコーナーを持ち連載を担当するなど小売業には約20年間携わってきたことで高い専門性を有する。

日経MJフォーラム、KPMGフォーラムなど講演実績は累計100回以上。


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