国が主導する「自治体システム標準化」と「ガバメントクラウド移行」が混迷を極めている。本来の目的であった人的・財政的負担の軽減とは裏腹に、全国の現場では音もなく深刻な“しわ寄せ”が広がっている。
政府から指示があったのは、データ管理や連携ルールが欠落した「仕様書」のみ。完成図なき巨大プロジェクトの中で、度重なる仕様変更と深刻なエンジニア不足に翻弄(ほんろう)され、自治体職員やITベンダーは疲弊の一途(いっと)をたどる。
この影響は、現場の過重労働や一時的な予算超過にとどまらない。特定の事業者に高額な費用を支払い続ける「ベンダーロックイン」なども招く可能性がある。巨額の国費と膨大な人的資源を費やしたにもかかわらず、システムの品質不全によって住民生活に不利益が生じかねない。行政と市民との信頼関係に大きなダメージを及ぼす懸念がある。
なぜ、国と自治体、そして事業者の間で深刻な「ボタンの掛け違い」が生じてしまったのか。そして、この泥沼化した構造から脱却し、自治体がシステムの主権を取り戻すために見いだすべき「次の一手」とは何なのか。
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自治体DXを阻む「三層分離」の壁 国主導のゼロトラスト移行に、現場が抱く“決定的な違和感”Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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