自販機大国・日本において、自販機市場は厳しい状況が続いている。物価高騰により消費者の節約志向が高まる中、コンビニエンスストアやスーパーなどと比べて、自販機の価格が高いことなどから売り上げが低迷。飲料メーカー各社は自販機事業からの撤退や、自販機の台数削減を余儀なくされている。
こうした中、ダイドードリンコが1975年の創業以来、初となる「商品ブランドの全面刷新」に打って出た。「ダイドーブレンドコーヒー」などの個別商品単位での訴求から「dydo」という商品ブランド全体で訴求する戦略へと変更する。消費者行動の変化や原材料高騰など、自販機市場が大きな転換期を迎える中、同社の戦略変更の狙いとは。
同社は、国内飲料事業における自販機チャネルの売上比率が約9割を占めている。自販機市場全体の低迷の影響を大きく受ける中、中島孝徳社長は「当社は自販機を『1つの店舗』と見なしている。厳しい市場環境の中で、売り場としての価値を提供し続けなければならない」と説明する。
ブランド刷新に伴い、同社は商品パッケージデザインと自販機のデザインをアップデートする。
パッケージは一律のデザインにするのではなく、商品の特性に応じて2つを使い分ける。水やお茶などベーシックな商品は、和紙のテクスチャーを背景に素材のアイコンを配したシンプルでスタイリッシュなデザインに統一。「ダイドーブレンドコーヒー」のようなロングセラー商品については、新しいブランドロゴを冠しつつ、従来のアイコニックな個別デザインを継続する。
自販機自体のデザインも新ブランド仕様に刷新する。新しいデザイン自販機は8月以降、東京・大阪・愛知エリアから順次展開を開始し、まずは新規で200台を設置する予定だ。同社は現在、不採算自販機の撤収といった収益構造改革を進めているため、自販機の総台数を大幅に増やすことはないとしている。
中島社長は、自販機市場が厳しい状況にあることを認めた上で「自販機事業が当社の軸であることに変わりはない」とコメントした。今回のブランド刷新によって、同社は自販機事業を再成長させられるか。
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