面接に限った話ではないが、AIを導入しただけで課題が解決するわけではない。
人事サービスなどを提供するTalentX(東京都新宿区)が、従業員500人以上の企業の人事担当者を対象に実施した調査では、採用活動でAIを利用している企業の53.3%が「導入後も工数が変わらない、または増えた」と回答した。「AIと人間の役割分担が明確になっていない」とした企業は67.9%だった。
AI面接だけを対象とした調査ではないものの、AIを導入するだけでは、業務の効率化につながらないことがうかがえる。
候補者側への影響にも注意が必要だ。2026年に発表された韓国の研究チームによる調査では、AIを含むテクノロジーを介した面接は、人間による対面面接と比べ、利便性などの機能面では高く評価された。一方、企業の魅力度や応募・入社の意向などは低い傾向が確認された。
「面接官によって評価が違う」という課題がある場合、まずは質問や評価基準をそろえる必要がある。
前述したリクルートマネジメントソリューションズの調査によると、面接官の質問や評価観点を共通化する「構造化面接」を何らかの形で導入している企業は26.4%にとどまった。こうした企業がAI面接を導入しても、あいまいな評価基準をAIに実行させるだけになりかねない。
重要なのは、今ある採用課題がAI面接で解決できるのかを見極め、AIと人の役割を設計することだ。適切に使えば、AI面接は採用の生産性と選考の質を大きく高める武器になるだろう。
「AIなりすまし面接」が現実に 求められる「構造化面接」と採用リテラシー
「持病は?」「子どもは?」 面接官が“聞いてはいけない質問”をする本当の問題Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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