AIはどのようにして最適な相手を見つけ出したのか。TAILOR WORKSのマッチングサービスでは、候補を出す前に、まず相手を知るデータを作る。企業名を入力すると、プレスリリースや求人情報、商工会議所のレポートなどの公開情報を集め、業種、強み、経営課題、投資領域といった項目ごとに、1社30秒ほどで整理する。
照合する項目は目的によって変わり、販路開拓なら自社の強みと相手の課題、M&Aで買収先を探すなら自社の投資領域と相手の強みを突き合わせる。
候補企業の情報には、業界を知らない担当者向けの解説と「こういう観点で興味を持ってもらえませんか」というトークスクリプトがセットで生成される。「全く知らなかった営業店の顧客と相性がいいと分かって、営業担当が動ける」(難波氏)
一方で、候補を出すにあたり「信頼感の維持」にも配慮している。登録した出展企業の全てにマッチングの候補を付けようと思えば付けられると土手本氏は話す。だが、そうはしない。担当者が「え、そうだっけ?」と感じる候補が一つ混じるだけで「AIへの不信につながってしまう」からだ。そこで、相性のスコアが一定の水準に届かない候補は外す。土手本氏が実演した例では、事業承継のマッチングサービスを提供する会社に提案できる相手像を作り、登録企業に当てはめると、候補は38件に絞られた。
自分では思い付かない相手だからこそ、会ってみる価値が生まれることもある。実際に、森のエネルギー研究所の菅野社長が面談を申し込んだのは、AIのリストに載っていなければ自分からは声をかけなかった相手だった。
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