ユニクロの客層変化
実際にユニクロの店に行ってみると一目瞭然なのは、もはや若者がいないことだ。 筆者は某私大で非常勤講師として教鞭を執っているが学生に聞いても、ユニクロは高すぎて買いたくない。同じ値段を出すなら、もっといい服がいっぱいあるという。しかし、店内を見回してみると、本来同社商品のコンセプトは「ベーシック、ノンセックス、ノンエイジ」であるはずが、その若者を呼び戻そうとするかのように随分とオシャレでカワイイ・カッコイイデザインの服がやたら増えているがわかる。しかし、それを手に取るべき若者は既に店内にいないのだ。
さらに店内の商品を見回すと、過度に高機能になっていることも分かる。冬なら何でもかんでもヒートテック素材になっている。そのぶん値段も上がっている。どれだけ日本人は寒がりになったのか。冬期のウォームビズの行きすぎかと思っていたら、知人のオフィスワーカーの女性は「暖房の効いたオフィスでヒートテックのタイツは履けないし、タイツ1本に1000円以上払うのはあり得ない」という。
筆者も一生活者の感覚でいうと、新素材製以外も価格が上がっているように感じてならない。恥ずかしながら白状すると、「寝る時はユニクロのスェット派」なのだが、そろそろヨレたので買い換えようと、まとめ買いして会計をすると、予想外の目玉が飛び出るような金額を店員に告げられ「カードでいいですか?」とか言ってしまった経験がある。ユニクロのスェットは丈夫でヨレるのに数年かかるので、実に数年ぶりにまとめ買いをしたのだが、その間にそれだけ値上がりしていたということなのだろう。
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